旅するランナー

こんにちは、母さんの旅するランナーのレビュー・感想・評価

こんにちは、母さん(2023年製作の映画)
3.8
【せんべいのような映画】

隅田川べりの昭和な雰囲気を残す下町風情の中での、昭和チックな人情噺。
登場人物、セリフ、風景、物語の展開、どこを取っても山田洋次監督。
山田洋次すぎる映画。

母:吉永小百合、息子:大泉洋、孫娘:永野芽郁。
皆さん与えられた役をしっかり演じてます。
宮藤官九郎も頑張ってます。

大手企業の人事部長を演じる大泉洋がせんべいを食べながら「せんべいって誰かを幸せにしているよなぁ」みたいなことを言います。
せんべいを焼く仕事は必ず誰かを喜ばせているのに、俺は本当に人のためになる仕事をしているんだろうかって思うわけです。
このシーンを見ていて、「山田洋次監督の映画も同じだ。誰かを幸せにしているなぁ」って感じました。
そういう意味で、せんべいのような映画です。