dowaikiは家にいる

ザ・ストレンジャー:見知らぬ男のdowaikiは家にいるのレビュー・感想・評価

3.0
〜物語がぶれる〜

最近ドラマばっか。2時間映画リハビリが必要な状態なのになんでこんな重そうなの選ぶかな俺。
ジョエル・エドガートン(の髭顔面。いつもに増して増量)のせい。俳優引力の法則。

おー暗黒大陸オーストラリアの不穏な感じ。黒い深呼吸。バツっと暗転のカット割り。いいかも〜な導入。からの、揺れるショーン・ハリス顔面!お前も髭ぼーぼーなのか!なんと汚らしい…個性派ヒゲコンビ。暗い。そしてなにやら犯罪の匂い。
早々に舞台裏バラしがあって全体像を見せてくれる優しい展開(でもあらすじはみないほうが楽しめるっス)。
二人がグイグイやりあう中盤まではダークでスリリングで先が見えない不安感がとても良かった。

中盤以降に話がブレる。というか重心が2つあるというか。「あ、事件のほう(も)(そんなにも)行っちゃうのか」って。俺としては苦悩するヒゲガートンの人間ドラマの深掘りを期待しちゃってたから少し肩透かし。そういえば最初にbased on a true story.って書いてたか。いやいや、これさ、そこの白黒追ったらダメでしょ。映画として最後まで追うべきは二人の関係でしょ。やったかやってないか、じゃなくて、やったと思うか思わないか、その上に築かれる嘘と本当、両面の関係でしょ。そこにフォーカスしたら『リトルシングス』級のモヤモヤサスペンスになるでしょ。もったいない。

しかし二人(の髭面)の共演が超シブい。
不思議と何度もリピートしたくなる画の力がある。