ドラえもんは猫型ロボット

ザ・ストレンジャー:見知らぬ男のドラえもんは猫型ロボットのレビュー・感想・評価

3.5
「澄んだ空気を吸い、黒い息を吐き出す」

主要人物の二人がともに長髪・ヒゲで見分けがつきづらい。

〈あらすじ〉
金に困っていた日雇い労働者の男は、ふと知り合った男から、ある犯罪組織を紹介される。男は犯罪組織の幹部に気に入られて組織の仲間に入るのだが……。

オーストラリアで実際に起こった、とある事件を元に作られたサスペンス映画。
フォローさせて、いただいてる、
はるかさんのレビューが面白そうだったので、鑑賞。

見応えはなかなかだったし、実際の事件を知らなかった自分はラスト10分まで、真実はいったいどっちなのか、ハラハラして観れた。
面白かった。

はるかさん、ありがとうございました🙏

冒頭からの謎めいた男たちの行動に、「?」が何個も浮かぶが、前半途中で、主人公が唐突なネタバラシをしてから、俄然面白くなる。

組織に入った男の不安定な精神状態と、彼に同情してしまった主人公の友情ともいえない微妙な距離感が、
「やったのか、やってないのか、どっちなんだい!?」
という真実の行方とともに、作品に緊張感を生んでいた。

それにしても、こんな遠回りで大がかりなことを現実に行っていたことに驚いた。
お国柄なんだろうか。

オーストラリア人なら、有名な事件の映画化なので、冒頭から理解しやすいと思うが、日本ではあまり馴染みのない事件を扱っているため、作品としてのエンジンがかかるのが遅い。
話が動き出してからは面白く観れるので、サスペンス映画が好きな人は序盤を我慢して観てもらえればと思う。
※ただ、自分も観終わった後に、実際の事件を検索して、ようやく作品が補完できたので、観客にやさしくて観やすい映画ではないと思う。

見応えあるのに、説明不足であることがもったいない映画。
個人的には、面白かった。

「この職業に携わるものは、心に大きな傷を負う」
大変な仕事だなぁ。