コマミー

ハート・オブ・ストーンのコマミーのレビュー・感想・評価

ハート・オブ・ストーン(2023年製作の映画)
3.3
【MI6の秘密兵器】



Netflixと「ミッション・イン・ポッシブル」シリーズなどの"スカイダンス"とのコラボ作品だ。
「ワンダーウーマン」などの"ガル・ガドット"が"秘密の諜報部員"を演じていると言うだけで観る気をそそると言うか、Netflixの大作ものは毎年楽しみにしている人が多いだろう。しかも、「RRR」の"アーリヤー・バット"がハリウッドデビューした作品でもあり、インド映画好きとしても注目の作品となっただろう。

ガル演じる主人公"レイチェル"は、"ジェイミー・ドーナン"演じる"パーカー"ら"MI6"チームと共に、ターゲットである"武器商人:マルバニー"を目指して密かに任務に励んでいた。
しかし、思わぬ危機が襲う。アーリヤー演じる"ハッカー:ケヤ・ダワン"が通信を妨害。"人工知能:ハート"を狙ったものだろう。
そして肝心のマルバニーも、青酸カリを飲んで自殺してしまう。そこからどんどん深みにはまっていき、"最悪な事実"がレイチェルを待っていた…。

正直期待しすぎたかも知れないと言う思いが拭いきれなかった。
物語の展開は結構ありきたりだし、"真の敵"の登場も展開が読めてしまってハリがなかった。全体的に言って"娯楽作としての新鮮味"が足りない作品になってしまった。
ガル様演じるレイチェルとアーリヤー演じるケヤが、"連帯いわゆるシスターフッド"を匂わせる雰囲気があったのだが、なんかいつの間にかそうなっていてこれもパッとしない。
冒頭の"雪山下山"や個人的には中盤の"飛行船"でのシーンは中々興奮した。

全体的に「うーん…」と感じてしまったスパイ・アクション作品だった。ただ、劇場作品並みの規模感は求めておらず、とりあえずなんか娯楽がほしいと言う方は、観ていて少しは足しになるのではと感じた。
そして、アーリヤーのハリウッドデビューはシンプルに嬉しかったので、彼女の活躍を拝む作品としても丁度いい。諜報部員の1人"ジャック"を演じた"マティアス・シュヴァイクホファー"も良い立ち位置で良かった。

クオリティーとしてはもうちょっと頑張って欲しかったですが、良い面もない訳ではない…ただあまり目立っていない作品でした。
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