てつこてつ

ヒプノシス/催眠のてつこてつのレビュー・感想・評価

ヒプノシス/催眠(2020年製作の映画)
3.5
U-NEXTで見つけた思わぬ拾い物。

ハリウッドや韓国映画におけるB級ホラーの個人的な楽しみは、失礼ながら大作で主演を張るほどのスター性やルックスを持っていない比較的無名な役者さんたちを知ることが出来るから。アメリカも韓国も大学で映画や演技がしっかりと学べる環境が整っているので、役者さんの層も厚く、芝居も上手い。(対して、日本のホラーは、いかんせん、演技力が未熟なアイドルを主役に抜擢しがちなのが残念)

実際、台詞に頼らず恐怖を表現する演技って、色んな感情を表す中で一番難しいと個人的には思っている。

さて、この作品はタイトルとジャケ写から女性ヒロインかと思いきやの男子学生が主人公と良い意味で裏切ってくれるし、斬新さは無いものの、ストーリー構成が丁寧に出来ているので、期待していなかった分、十分楽しめた。

催眠がテーマとなると、いや、ここまでは出来ないだろ!!とツッコミたくなる作品が多い中、最後のオチを知ると、なるほど、それなら可能性有りかなと、かつて趣味の範囲でスポーツ心理学を学んだ自分にも、ある程度の納得が行く。

催眠体験中に登場人物たちが見る恐怖のイメージの描写が上手い。彼らが度々見る恐ろしいフラッシュバックの真相の子供時代の隠された過去に迫るクライマックスに向かう展開もしっかりしている。

所々がグロくて見ていて痛いのと、絶対「リング」を意識してるだろうという終盤の描写を除けば、個人的には十分満足。

主人公を演じたイ・デイヴィッドで誰やねん?と思っていたが、調べてみたら「高地戦」の一番若い兵士役で、「スウィング・キッズ」やまだ見ていないけど「梨泰院クラス」にも出ている子役出身のそこそこ有名な役者さんなんだね。

それにしても、U-NEXTさん、タイトル丸被りのロシア映画と混同してキャスト表示が向こうの作品の出演者になっているのを直して~。
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