クロ

春に散るのクロのネタバレレビュー・内容・結末

春に散る(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

☆レビュー(大まかに)
佐藤浩市と横浜流星のダブル主演ということとどういう話なのかあらすじだけ見て映画を観ました。次々と出てくる豪華俳優陣に吃驚しました。

最初から最後まで、どう生きるか、どう死ぬかなどは考えずに、ひたすらに「今」を追いかけている姿が格好良かったです。
1度、アマチュアのボクシングの試合を見たことがありますが、その時と同じような感情を抱きました。痛そうだし、倒れるのか心配だし、勝てるのかという不安に思わず応援したくなりました。前向きに前向きに戦う姿が本当に素晴らしくて、勝てた瞬間は、拍手をしたくなりましたし、涙が出そうになりました。
「今しかない」って言葉が本当に突き刺さり、この映画を通して「今」を頑張ろうと勇気を貰えました。
俳優陣の演技や全体的な描写含め全てが素晴らしかったと思って最高評価をつけさせていただきました。
原作があるみたいなので読んでみたいと思います。

☆レビュー(詳細) 思うまま書いてます🙇‍♀️

母親のガソリンスタンドで暴行を働いた件、大塚さんにジムで対戦をしかけた件、スマホを触る中西を挑発した件など、考えずに、自分の熱い胸に従うがまま言動してしまう黒木でしたが、母親や周りの人への思いやりはしっかりあるところが素敵だなと思いました。
試合に勝ち、振り返ったシーンでは、振り返ったその先で広岡が胸を抑えて倒れたのではと思ったので、広岡が立ってたことに安心しましたが、黒木が目の手術をしなければいけないことには悔しい気持ちが込み上げました。
桜を見に行くと言った広岡でしたが、試合の最後で胸を痛めていてしんどそうだったので倒れるのではないか、一人で行くのは危ないのではないかと思いましたが予想通りでした。ただ、黒木と一緒に頑張って勝利を見届けた上で桜の木の下で涙を流して亡くなった広岡は幸せだったのではないかと思いました。広岡が亡くなった描写はその桜のシーンしかありませんでしたが、視聴者に考えさせて読み取ってもらう描写に良いなと思いました。
半年後、黒木は目が見えている?様でしたので手術が成功したんだなと思いました。
一緒に見た母は、佳菜子の父親が検体になっていたという件もあり、先が短い事を悟っている広岡は、心臓以外の臓器などを提供するようにし、目は黒木に移植されたのではと考察していました。
通勤中に、ダッシュした土手で広岡と話しているかのように1人で話していた黒木でしたが、目が移植されたもので、1人で話していた訳ではなく亡くなった広岡と話していたものだったとしたらと考えると奥深い映画だなと思います。

先程、亡くなった描写について書きましたが、同様に、黒木と佳菜子の関係についても視聴者に読み取ってもらう描写だったなと思います。映画内に恋人という言葉はありませんでしたが、佳菜子と黒木が恋人の中にある事が予想出来るよう描写に工夫が施されていたと思います。

最後の桜のシーンで「春に散る」という題名が出てAIの「Life goes on」が流れたところで鳥肌が経ち涙が流れそうになりました。凄く良い歌で、帰宅してからじっくりと聴きました。

全体的に情熱、葛藤、努力が入り交じる映画でしたが本当に感動ものですし、見るものに勇気を与えてくれると思いました。
途中のボクシングのスローシーン、思わず笑ってしまいました……。窪田くんと流星くんが好きなので2人の顔がとんでもない事になっていて…何人か笑ってる方居ました。そのシーンだけは思わず笑ってしまう可能性があるので気をつけて見てください…!
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