RHibino

春に散るのRHibinoのレビュー・感想・評価

春に散る(2023年製作の映画)
3.6
二人の"今"は、儚くとも美しい。
静かに冬を感じる、そんな作品でした。

「人生は矛盾さ。」
人生の酸いも甘いも感じ、
日本に帰国したトレーナー。

真っ直ぐながらも不器用で、
あと一歩の所で、
いつも手が届かないプロボクサー。
「これから苦難が待ってる、それでもいいか?」「おう。」

1人は中年として、残り短い人生に
1人は若者として、先を考えず無謀に、
それぞれの"今"を、拳に賭けていく。
みんな自由を求めて、考えて"答え"を見つける。

でも、見つけなかったからこそ、
続けられた。
人生を感じるボクシングが"ここ"にありました。

横浜流星のハマり役、
佐藤浩市の渋さ、
山口智子、片岡鶴太郎等の脇を固める実力派。
丁寧な脚本と画から感じる熱気。

どれを取っても邦画の実力を感じました。
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