しらせ

エリザベート 1878のしらせのレビュー・感想・評価

エリザベート 1878(2022年製作の映画)
4.5
「私が命ゆだねる それは 私だけに」

その覚悟 だけ で何十年も毎日を生きていくことは、あまりにもやりきれない。
少しずつ少しずつ、毎日少しずつ死んでいくように、何十年も生きてきた彼女の、晩年の1年間。

自らハサミを持って髪の毛をバッサリ切る場面。
綿矢りささんの小説だったと思うけど、
「髪を切ってさっぱりなんて、聞こえはいいけど本当は自傷行為」
「髪に血が通っていなくて救われてる女性はたくさんいる」
というような表現を思いだした。
フランツや、周りの男性たちには「なんで反抗的な態度だ」と映ったのかもしれないけど、そうじゃないんだと思う。


「私を見つめるあなたを見ているのがすき」

人々から若く美しく見られたい、という公の部分の欲求と
私 の部分の願いがこんなにも対に、そして両立しているのかと。
エリザベートという人がよく表されている
セリフ、場面だと思った。
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