このレビューはネタバレを含みます
世界一の美貌を誇った皇后が訴えるルッキズムへの批判。
フライヤーの中指立てるエリザベートがファンキーすぎて「何これめっちゃ面白そう」って興味惹かれて見たけど、
しっかり伝記でめちゃくちゃ重みがある深い映画だった🎞️
ファンキーさは健在だったかも。
コルセット、体重、筋トレ、タバコ、長かった髪を自らハサミでバッサリ切るカット。
王宮での暮らしに息が詰まっていく皇后エリザベートの心情変化を描いた1878年、1年間を描く展開。
美貌を賞賛されていただけに、加齢による見た目の変化に耐えきれないエリザベートの葛藤と周りの期待の対比が見てて辛いよなあ…と共感だだもれ。
冷え切った夫婦仲、かつての恋人、むさ苦しい王宮での"象徴"としての皇后役やコルセットとタバコの制約、旅行に気軽に行けない不自由、肖像画…。
(ましてこれ、実伯母兼姑ゾフィーがエリザベートのハンガリーに対する同情思想を良く思っていなくて、嫌がらせをするくらいには険悪だった結果王宮嫌いを引き起こしたとか。。。/Wiki調べ)
加えて積極的に乗馬をしたり、動画の技術革新に興味を示したり、鬱病に苦しむ女性たちに援助をしたり…昨今のフェミ要素を取り入れてるのかな〜と思われる描写も多々。
さすが、ヨーロッパ映画だけあって主人公に感情移入させないような映像の作りは良かった。やっぱこうでなくちゃ。
冒頭からエリザベートの自由人振る舞い炸裂💫な今作、世界史での「オーストリア=ハンガリー二重帝国」「ハプスブルク家」あたりは履修マスト。知ってないと完全置いてけぼりだけど宝塚のエリザベートとか見てる人はむしろホームグラウンドかも。
マリーやイーダ、ファニ達女官達が好きだった、特にマリー!!!!かなり迷いつつも自分の自由意志で結婚よりキャリアを追求する姿勢めっちゃフェミ。
4人で船旅出るシーン浄化される。
ハンガリー語で話す母エリザベートとドイツ語で応えるヴァレリーの構図。
歩み寄りたい母と避け始める娘の心情を言語でも表現してるのポイント高かったなぁ
もっと勉強して知識つけた上でもう一回見たい