このレビューはネタバレを含みます
町山智浩さんの紹介していた映画。
奴隷解放宣言がなされた後に違法にアフリカから黒人を連れて来て、その船を燃やした、土地の有力者ミーア一家がいた。最近になって証拠の船が川から発掘された。
家族の物語を紡いで行こうとするアフリカタウンの黒人コミュニティの人たち。博物館や展示場に人々を誘い、行動を変えさせようとする活動家の人たち。静かなしかし確固たる闘志が画面から伝わってくる。
黒人奴隷を連れて来たミーア一家の子孫は今でも大土地所有をしていて、化学企業に土地を貸し、アフリカタウンの黒人たちに癌を引き起こすなど負の連鎖を今でも続けている。
これもアメリカ建国時に起こった物語で人々が知らなければいけないアメリカの歴史である。
黒人が連れてこられた奴隷船、クロティルダの復元の絵を見せられた時に生々しさと連れてこられた人の痛みを想像して涙が止まらなくなった。