とうじ

ホワイト・ドッグのとうじのレビュー・感想・評価

ホワイト・ドッグ(1981年製作の映画)
4.0
黒人を反射的に噛み殺すように教育された犬の話。
それを更生しようとするトレーナー(黒人)の壮絶なドラマにもなっているし、犬の方も単なる怪物や人種差別のメタファーとして扱われているのではなく、トラウマを植え付けられたことによってそういう風に洗脳された被害者として描かれているので、犬のドラマにもなっている。
こういう「ホワイトドッグ」の飼い主は、犬が子犬の時に、黒人に散々いじめさせて、「肌が黒い=自分に暴力を振るう」という思考回路を作らせるらしい。
肌の色で判断するらしいので、まじで本作の犬の飼い主(白人のおじいちゃん)がでてきた瞬間、そいつの顔を茶色く塗って柱にくくりつけて、犬を解放して噛み殺されるがままにして欲しい、と思ったが、散々暴力についての映画を作り続けてきた熟年のサミュエルフラー監督作なのもあって、そういう幼稚なところには落ち着かず。

更生施設を脱走したホワイトドッグがゴミを漁っている時に、遠くの方で黒人の子供が道で遊び出すシーンの緊張感がやばすぎる。

でも、主人公が駆け出しの女優だという設定があまり物語と繋がっていない。
あとでぱるまっぽい
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