ゆかちん

ほの蒼き瞳のゆかちんのレビュー・感想・評価

ほの蒼き瞳(2022年製作の映画)
3.2
か、か、悲しい…。。
ひ、ひ、悲哀〜〜〜〜!

淡々と進むし、途中から怪しげな展開あり、なんかボヤ〜っとする部分はあるけど、全ての謎が解ける時、最初のシーンからずっと気になってたあちこちにある点が全て繋がり、ガクッときて悲しくてやり切れなかった。。

クリスチャン・ベールが素晴らしかった。
最近、「ソー ラブアンドサンダー」や「アムステルダム」を見たところだけど、こういう渋くて枯れた演技も光るなぁ…。

あと、ポー役のハリー・メリングの存在感もすごい良かった。奇妙で危なげな雰囲気も出てて良かった。ハリポタのダドリーなんだね。痩せて大人になって、いい役者になられたなぁと。




1830年のある冬の日の早朝、ニューヨーク州ウェストポイントにある陸軍士官学校の校内で士官候補生の無残な死体が発見される。
学校の幹部たちは元刑事のオーガスタス・ランドー(クリスチャン・ベール)に捜査を依頼する。ランドーは声をかけてきた風変わりな士官候補生のエドガー・アラン・ポー(ハリー・メリング)に協力を求め、事件の謎を追うーーー。


「エドガー・アラン・ポーって、江戸川乱歩みたいやな〜そういえば江戸川乱歩はそういう名前の小説家をもじってペンネームつけたんやっけ…」て思ってたら、その元ネタのエドガーさん…をモデルにしたのでもなく、まさにそのエドガーさんでした笑。

悲しみが伴う見応えある良いクライムミステリーでした。
最後まで事件の真相が掴めないまま進むのが見事というか。
コミカルなミステリーが好きだけど、やっぱこういうのが本来なんだろうなぁ。
はぁ。。
途中までの話も悲しいけど、ラストがね。。
あああ…て。
「もういいよ、もうわかったから明かさないで…」てなってしまうほど。

最初の川のシーンで怪しいなとは思ったんだけどさ…他にも、「あ、これなんか気になるけど」…とか点々とあって。
それでも最後まで見破り切れなかった。
それは、私の中で、その結論を拒否しようとしていたのかもしれない。


「ほの蒼き瞳」というのもあってか、全体的に蒼暗い。
雪の世界が蒼みがかっているというか。
白く寒い世界が、この事件の緊張感と物悲しさを表現してて良かった。
時代が時代なだけあって、衣装とか調度品とかも良いね。


クリスチャン・ベールやっぱ良い役者だなぁ。
真剣に推理しながら進むんだけど、ずっと何か抱えてる感じというか、掴み切れない感じもあって。
その内に抱えている様子が最後まで滲み出てるのが良いよね〜良い役者よね〜って。(おばちゃんノリw)
最後の方、ポーと話してだんだん涙目になるところとか、見てる方が「うえええん😭」てなった。
あのラストシーンの映像は、なんか美しかった。。。

ポー役のハリー・メリング、良かった!
いや、あんためっちゃ怪しいやんて疑ってまうくらい怪しい奴やったけどw
目の球が寄りがちなのかな。
怪しいけど、純粋に変なやつなだけやったという…変な日本語やなw心はまともで純粋で綺麗だけど、変わってるだけということね。
最後のシーンは凄く良い演技やったなぁ。
クリスチャン・ベールと相乗効果生んでる感じがした。


あと、脇役として出てるベテラン役者陣がいいね!
ヒッチコック役にサイモン・マクバーニー。この人、声ですぐわかるな。すぐM:Iで出てたの思い出した。
他にも、ティモシー・スポールにロバート・デュヴァル。
やっぱダニエル・マークウィスにトビー・ジョーンズてのがまたいいよね笑。
トビー・ジョーンズ出てきた時、ただの医者で終わらんやろって思ったw

あと、リア役にルーシー・ボイントン。ボヘミアンラプソディ!
色んな士官候補生を虜にする美貌ということで。んー。確かに美人なんだけど、この時代のこの衣装に身を包んだ病による憂いと儚さのある美女かというと、なんか違う気もした。現代ぽいし健康的な美人さんなんよね。
まあ、それは置いといて笑。
悲しかったなー。あと、弟。
この姉弟の関係は、描かれてはなかったけど、なんか強いものを感じましたな。


黒魔術とか出てきて、ほほうオカルト犯罪?これで終わるのはどうなんかなとも思ったので、二重な展開に唸りました。
でも、こんなうまいこといくかね。

さて。ラストシーン。
あの後、彼はどうしたのだろう?
後ろに倒れたのか…そのまま別れを告げ、ひっそりと暮らしたのか…。。
また、この事件を経たポーのその後も気になるな。


あの夜、出逢うのが君だったらーー
ゆかちん

ゆかちん