ひでG

梟ーフクロウーのひでGのレビュー・感想・評価

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)
4.0
映画館鑑賞8本目。その中で3本目の韓国映画!韓国映画への信頼感は年々増しています。
そんな中で昨年度韓国で映画賞最多受賞作と聞いたら、観ない訳にはいかないですよね。

このポスターと「あなたはこの暗闇で何を見る」の宣伝コピーから、オカルト的、カルト的なイメージを持って行ったけれど、全然違っていました。王道娯楽作です。

これからのご鑑賞を予定しているユーザーの方々へ、シンプルで分かりやすいストーリーですから、とても入りやすい大衆エンターテイメント作品です。楽しめますよ!

ただし、暗闇が大きな素材なので、映画館で見ないと、その楽しみが伝わり難いかな。暗闇がとにかく似合う作品です!

盲目の鍼師ギョンスは、その施術が評判になり、宮廷で働くことになる。彼には病弱な弟がいて、どうしてもさらに鍼師として名声を上げなくてはならない。
だが、ギョンスには誰にも話していない秘密があったのだ。

この作品が長編デビュー作になるアン・テジン監督は、昼盲症の存在を知り、これを使ってミステリーを作りたいと考えていたそうです。
同時に朝鮮王朝世子死亡の記録の謎を組み合わせたのです。

1つのアイデアで、面白い映画が1本出来上がり!
という感じです。まずは企画の大勝利ですね。

ただ、この映画はそのアイデアを映像にきちんと生かしているところが多くの人に支持されている理由だと思います。

話としては、王朝の権力争いというド直球のテーマだし、宮廷から出ない限られた場所。殺人事件もシンプル。

だから、闇夜の描き方やその中での人物の表情とか動きなど、細かい描写が雑だったり、貧しかったりしたら、途端に安っぽい映画になっちゃうけど、、、

さすが韓国映画!どーすれば、どー撮れば面白くなるかって、新人監督でも身に付けているんだね。

「私は見た!」という至ってシンプルなセリフがこんなに含蓄のある響きで迫ってくりろとは!(お見事!!)

良く後から思い出してみると、結構、分かりやすい二転三転だけど、もう私たちは暗闇仲間だから、もう没入しちゃってますから、、(お見事!)

ユ・ヘジンのいかにも悪人!って感じの
オーバーアクションも何か嬉しい!
(これもお見事!)

とにかく、映画館じゃなければ、楽しめない怪作です。
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