Taul

猿の惑星/キングダムのTaulのレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
4.0
猿の惑星シリーズ 雑感

『猿の惑星』は、衝撃と風格を持つ名作である1作目と、驚きのSFロマンの3作目の虜になり、映画は全部見てきた。リブート版もマット・リーヴスの黒澤史劇のような剛直さが好みだった。そこからすぐの新作は、さすがにネタに困ってるハリウッドという印象が強いが、もうつきあって見るのは間違いない。

『猿の惑星』長い付き合いということもあるが、この設定と絵面にはあらがえない魅力があるように思う。人間社会の問題や争いのテーマを託して描きやすく、猿の様子に差別意識と同類感という何ともいえない部分が刺激されるのではないだろうか。

*

『猿の惑星/キングダム』鑑賞

もはや人間が物足りないと思うほど、モーションキャプチャとVFXによる猿たちがリアルで魅力的。シリーズ初期のエッセンスの使い方もなかなか楽しい。演出は全体に説明くさいし、試練を乗り越えていく描き方がのっぺりとはしている。偉大なシーザー後の物語という弱点をうまく利用し、あやかろうとする為政者の危うさと、さすがメイズランナーの監督、ヤングアダルト感がある若い世代への希望を込めた作りは好感。これはこれで面白いし、次が期待できる。

IMAXレーザーGTで鑑賞。IMAX画角はないが大スクリーン向きではあった。
Taul

Taul