千年女優

猿の惑星/キングダムの千年女優のレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
3.5
「最初の知恵ある猿」シーザーの死から数世代を経て猿の進化と人類の退化が決定的となった地球。鷹と共に暮らすイーグル族の一員で幼馴染のスーナやアナヤらと暮らすチンパンジーのノアが、シーザーを名乗って失われた人類の技術を求める粗暴な一団からの襲撃を受け、知性を残した女性メイと共に反逆の道を探る様を描いたSF映画です。

ピエール・ブールの同名小説を原作にしてSF映画のクラシックとなった『猿の惑星』をリブートさせたシリーズ第四弾で、ヤングアダルト小説原作のディストピア映画『メイズ・ランナー』のウェス・ボールが新たに監督に就任してこれまで描いてきた「シーザー」三部作からの新たな展開を演出し、視覚効果を中心に上々の評価を集めました。

猿の惑星の創生から聖戦という「美味しい」ところを終えた後とあって物語への不安はあり、実際に序盤は些か冗長で全体としてもテーマ性に乏しいなど鮮烈さには欠けます。それでも立体的な舞台を用意した上で最新の映像技術を用いて迫力のあるシーンの数々を演出していて、監督の得意な「走る」新世代ものとして及第点以上の一作です。
千年女優

千年女優