アイビーアイ

猿の惑星/キングダムのアイビーアイのレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
4.0
人は過ちを繰り返す…な映画でした。昨日観たトラペジウムと連続して人間の根源的な自己中心性を見せつけられたようで、そんな謎シンクロニシティに感動してしまいました。

「空を飛ぶなんて理論上あり得ないことだ」という1作目の印象的なセリフが有りますが、今作は空がテーマになっているのが面白かったです。空と、シーザーの教えである絆を併せ持つ要素として鳥使いの部族を主人公にしているのは巧みだなと思うし、空の先にある物にも考えを巡らせているのが好印象でした。

ただの猿であった頃は天敵だったはずの鷲を使役していて、木の上から降りて地上で生きる知恵と力を得たはずなのに天高く築いた塔に住んでいる。文明のレベルとしては原始的なのに、価値観が空への憧れに傾いているのが人間的に思えて、そんなイーグル族の在り方に想いを馳せるのも楽しいです。

人間周りの設定はさすがに、ンなわけあるかい!と思っちゃう作りになってるのが悪い意味でハリウッド大作シリーズな感じでしたが、創世記から始まって、いつかはつまらなくなりそうだなと思っていてもしっかり面白いままシリーズが進んでいくのが嬉しい映画でした。

時代が進むにつれてポストアポカリプス味が強くなる感じが楽しいので、頭良い人間とかはそろそろいらないかな。
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