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猿の惑星/キングダムのmのレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
3.9
前作「猿の惑星:聖戦記」があれだけの大傑作で完璧に幕を閉じただけに、今更「猿の惑星」の新作をやるなんて蛇足以外の何物でもないだろうというのは観客だけでなく勿論作り手達自身も分かっていたはずで、そんな重圧の中ウェス・ボール監督以下スタッフ・キャスト陣は充分に手堅く善戦していると思う。「メイズ・ランナー」シリーズで発揮されていたウェス監督の活劇魂は今回も活かされているし、主人公がノヴァに肩入れするきっかけとなる彼女が望遠鏡を覗く目元のショットの鮮烈さは素晴らしかった。

しかし何故だかこの映画には『悪くはないけどそこまで良くもない』という感覚が常に付き纏う。そして少し長すぎる、それがまた微妙なもどかしさに繋がる。一番良くないのは目的が微妙に曖昧で歯切れの悪い脚本だけど、一方でそこまでメリハリを出せていない演出にも責任はある。結果的に何故か「ゴジラ×コング」の株が上がる事に。
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