KingKazukiManji

猿の惑星/キングダムのKingKazukiManjiのレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
3.5
個人的には圧倒的にこれじゃない感が強かった。ウェス・ボールらしい世界観の拡張は素晴らしかったが、肝心の物語が長くてあまり面白くなかった。猿の惑星体験型映画としてはとてもよくできていた。したがって、猿の惑星フランチャイズに慣れている人ほど、猿の営みや、今さら荒廃した世界観を観たくはないのかもしれない。だからラストシーンでも特に驚きはなかった。逆に初めてシリーズに触れる人にとっては新鮮な映像体験だと感じた。人種差別や奴隷制度が思い浮かべられるような猿による猿への圧倒的な暴力描写はすざましく、相変わらずエンタメに社会的なテーマを内包しているのはよかった。何故ウェス・ボールがゼルダの監督に抜擢されたのかが、この1本でよくわかると思う。とにかく映像の没入感、特に縦の奥行きの描き方が上手い。この先猿と人間の共存はできるのかという問い掛けに、続編では何かしら解を提示してくれることを期待している。
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