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猿の惑星/キングダムの3のネタバレレビュー・内容・結末

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

リブート3作が宗教の起源の物語であるならば今作は宗教解釈物語。

リブート3作品未鑑賞であっても、ノアと共にシーザー観を作り上げていくことができるので完全新作との宣伝も腑に落ちた。時間があったら見とくべきなのは1968年版。オチは知ってるよ!って人も1968年版の猿たちがどのような聖典を元に文明を築いているのかに注目してみると本作がより楽しくなる。

本作はシーザーという宗教が猿にとってどのようなものになっていくのかを丁寧に描いている。
シーザーの教えを歪曲し、利用する猿もいれば、(おそらく)"正しく"言い伝えられることもあれば、そもそもシーザーという存在を知らない猿(まさに本作でのノア)もいる。

おそらくラカが今作においてシーザーの教えを"正しく"理解しているが、本作をシーザーの言い伝えが絶対だと思って鑑賞するのは危険だと感じる。
少女に対して「ノヴァ」と代々名付けているというシーンがあるが、これは主観的なラカ自身の宗教観を元にした押し付けである。
後にメイが発する言葉は"I have a name "
メイはメイであり、ノヴァではない。勝手にシーザーの教えの型に嵌められたくはない。

天体望遠鏡を覗くシーンを見ると何か同じ物を抱えているとも思えて、もしかしたら本当に共存出来るかもしれないとの希望を抱かせる。

宗教観で言うとDUNEと比較するのも面白そう。
映像も美しく、メイを撮る感じも今まであったようで意外となかった雰囲気を醸し出してて素晴らしかった

ラストの外界との接触はまたこれかい!と思ったけどまあ続いて欲しいシリーズなので許す。
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