BL小説の古株「タクミくんシリーズ」劇場版の最新作です。同性愛者しかいない全寮制男子校のお話です。
このシリーズは『おっさんずラブ』のずっと以前、それこそ2000年代からマニア向けに細々続いてきた実写BLの老舗シリーズです。
たいして面白くはないものの、実写版のボーイズラブというのが珍しいので時々見ていました。2023年の『タクミくん』はさすがに進化しているだろうと期待したのですが、やはりぜんぜん面白くないですね。
原作ありきの脚本とは言え、もう少し何とかならなかったのでしょうか。つまらないにも程があります。
棒立ちの俳優さんが歯切れの悪いセリフをぽつりぽつり。人間関係も稚拙ですし、これで恋愛なのか？という雑な展開です。全体的に雑です。原作はそれこそボーイズラブという言葉が一般化する以前の小説なので、昭和の耽美小説のテイストを引きずっており、今作でも無駄に主人公が嫌われたりして辛気臭いです。
だいたい、細川たかしが前髪で脚光を浴びる令和に「イケメン」があのヘアスタイルはありません。ギイが出てくるたびにコントに見えました。リブートするならまずギイの髪型をリブートした方が良かったのでは。
カレーライス🍛が元気にすっ飛んでた頃の『タクミくん』の方がギャグに振り切れていた分楽しかったような気がします。
