恋愛映画として普通に良かったな。話の結末が見えていることもあって、後半はティシュを握りしめてました。
ゲイの恋人の恋愛物語なのですが、実話を元にした原作小説があるようで、アメリカらしいリアルなエピソードに満ちています。というか、アメリカのことは良く知らないけれど、へぇ、本当にこうなんだな、みたいな。
やはり時代とお国柄なのか、ゲイであることの生きづらさに焦点を当てた話ではなくて、出会って恋人になって、でその先は？「家族」についてはどう思う？もう俺たち若くないしさ、みたいな話を最初のデートでするのね。
もちろん現代でも伝統的な価値観はゲイから家族を引き離してしまうので、望んだとしても家族に至る道のりは簡単ではないだろうし、祝福されたカップルというのはまだ極めて少数派なんだろうけれど。
クリスマスのエピソードはいいなぁと思った。キリスト教徒にとっては「家族」の象徴がクリスマスなので、一緒に過ごせることが本当に特別なんだよね。
でアホみたいにラブラブのカードを毎年作っちゃったりして、みているコッチが恥ずかしくなるという。
あれは子供の写真で作った年賀状みたいなもんだね。
ま、多くの困難を乗り越えた大恋愛でも、ひとたびステディな関係になってしまうと、かつてのトキメキはどこへやら。倦怠とか諍いとかが台風みたいに襲ってくるんだよな。
カップルが受けるカウンセリングの場面は男も女もヘテロもゲイもなくて面白かった。
悲劇的な話もアメリカンコメディ仕立ての場面が挟んであるからあんまりシリアスにはならないけれど、最後は切ない。
結構式の時に交わす、あのありふれた誓いの言葉が妙に心に残った。
