tsuku83

あしたの少女のtsuku83のネタバレレビュー・内容・結末

あしたの少女(2022年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

ソヒが直面する問題に胸が苦しくなって仕方なかった。
この映画の話は決してフィクションではなく、今もどこかで行われている事だと思う。
パワハラ、過剰なノルマ、給与未払い、生活が厳しければお金のためにと我慢してその辛い環境にいなければならず。誰にも相談はできず。大手に就職したと思っている親にはなおさら。誰にも相談できず、そして周囲はその辛さが分からないからこそ、何気ない一言で苦しんでいる人を追い込んでいってしまう。

とても胸が苦しくて、辛くて、涙が止まらなかった。悲しい涙でもあるけど、悔しく悔しくて仕方ない。そして関係する会社、学校、そのまた上、社会・・・すべてに、なぜなんだ、なんでなんだよ、と湧いてくる怒り。
きっと、ソヒの置かれた環境を捜査していくユジンも同じ気持ちだったのではないだろうか。
ユジンもまた何かが違えばもう一人のソヒだったのかもしれない。

他人は、いや友人だって親だって簡単に言う「嫌だったら辞めればいい」と。
でも、辞めたいのに辞めれない状況に追い込まれている場合だってある。だからこそ、周囲はいつでもどんなことでも話せる、手を伸ばしてあげれるような環境を作ってあげないといけないのだ、とますます思った。

かなり気持ちが重くなる作品でもあるので、心が安定している時に見た方が良いかな。
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