Ryoma

あしたの少女のRyomaのレビュー・感想・評価

あしたの少女(2022年製作の映画)
4.6
純粋で無垢、誠実だからこそ一人で苦しみ声を上げて助けを求められず、周りからのプレッシャーや責任感に苛まれ自ら命を絶ってしまうのが、心からやるせなく苦しすぎる。

学歴社会と呼ばれる韓国社会の闇もまじまじと見せつけられたよう。
会社だけではなく学校までも腐敗していて家庭すらも…あの時代の韓国情勢から鑑みると悩みを気軽に吐露できる人はほんの一握りだったのかもなって。
それでも、世間体や名声、周りの期待に応えたり気にしすぎるのはやめて、自分をもっと大切に生きるべきなんだよね。

国ごと腐敗しているかのように見えても、本作のペ・ドゥナ演じる女性のような少し不器用ながらも少女の声に心から寄り添え向き合える人の姿の存在に僅かながら救われた。“命の尊さ“が突きつけられるラストシーンが脳裏に焼き付いて離れない。
Ryoma

Ryoma