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同じ下着を着るふたりの女のkanetayaのレビュー・感想・評価

同じ下着を着るふたりの女(2021年製作の映画)
3.9
「人間は、絶望的に変わらない。
しかし、その絶望を引き受けながら、
懸命に出口を探した作家としての姿勢に感動する。」
西川美和さんの予告編への言葉に惹かれて鑑賞。

予告編凄くよかった。それこそ西川美和さんの作品ぽくて。

本編はそれとは違って、少しあれっ、とか感じはしたけど。
強くありたい、美しくありたい、と思ったところで、それを実現するためのリソースが手元にあるかと言われると、そんなものはたいていない。
あれば既に、思う姿は実現しているはず。
だから、側から見れば、醜く同じところでもがいてしまうのだろう。

でも、もがいているうちに,何かの拍子にどこかに指がかかったかのように、向こう岸に手が届くこともあるのかもしれない。
あって欲しい。
という祈りみたいなものが、この作品の肝なのかな。

最後の停電のシーン。
少し暗すぎて、よく見えなかった。
そう作ったんだろうけど。
劇場で見れば、もっとよかったのかもしれない。

観終わって、改めて予告編観たら、やっぱり予告編、西川美和さんの言葉が凄くよかった。
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