Kirishima

殺しを呼ぶ卵 最長版のKirishimaのネタバレレビュー・内容・結末

殺しを呼ぶ卵 最長版(1968年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

生産性を追求しつつも、それとは相反する人間の性を描く映画。
養鶏場の機械導入に反発する労働者たち。彼らを弾圧する妻の方針に疑問を持つ夫。より効率的な社会になることで失われる道徳感。後半に、食用部分がほとんどを占める新しい鶏が登場するが、その鶏の見た目のおぞましさから、人間が目指す効率化や大量消費がいかに倫理的に反したものかがうかがえる。1960年代のファッションやインテリアはレトロでかわいらしいのに、展開される物語は単に現代社会の向かう方向を描写しているだけにもかかわらず、恐ろしく、その対比が興味深い。
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