ところどころ眠くなっちゃったけど、すごくよかった…
ミナは、ハリムの同性愛的指向も、ハリムが自分を人間として深く愛していることも、きっと全部わかったうえで、今まで何も言わずに暮らしてきたんだろうな。
ただ単に、「やっぱり男が好きだからごめん」っていう話ではなくて、彼の苦しみと純粋な愛を知っているからこそ、最後にハリムの幸せだけを考えることができたんだと思う。
愛する人が亡くなったとき、その人への手向けの品をつくる、とか、その人をモデルにした作品をつくる、という展開にめっぽう弱い。そういうものを見るたびに、ものづくりっていいなあと思う。
わたしは愛する人が亡くなっても、あげられるものが何もないな。
売り物では…?とは思ったけど、戒律も常識も全部無視してミナを最高の晴れ姿で送り出してあげる、ハリムとヨーセフの感謝と愛がシンプルに刺さる。
隣家から爆音できこえる音楽に合わせて3人が踊るシーン、好きだった。
刺繍する手元や、お風呂場で水が流れ落ちる背中や、糸を撚り合わせているカットがあまりに美しくてずっと見ていられる。
身の回りのものをもっときちんと見つめなければと思う。