しゅう

薔薇の名前のしゅうのレビュー・感想・評価

薔薇の名前(1986年製作の映画)
3.7
〈12ヶ月のシネマリレー〉にてレストア字幕版を鑑賞。

原作未読。『犬神家の一族』➕『鉄鼠の檻』って感じだけど、そもそも『鉄鼠の檻』自体が京極版『薔薇の名前』なのか。

恐らくは原作にあったと思われる衒学的・思索的要素は希薄なので、ラストに語られる真相の説得力も弱いが、12世紀イタリアでの修道院の陰鬱なる世界は充分堪能出来る。

何より、精悍さと重厚さのバランスがベストな時期のショーンコネリーの佇まいが良い。クリスチャンスレイターの紅顔の美少年振りも、今となっては貴重だ。
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