今までで、最も読んでいて興奮した本。記号学者ウンベルト=エーコによる傑作推理小説で中世キリスト教ミステリーで、その映画化!
これだけ面白いのに、一緒にその小説について語る人が身近にいなかった。
だが、2018年9月、遂にETV『100分de名著』にて取り上げられ、あらすじの紹介シーンにこの映画が引用されている。
暗いトーンの画像に、不気味で異様な教会の人々のメイク。
迷宮構造の教会の図書館も、世界観がみな抜群だ。
頭脳明晰で理路整然と謎を解いていくウィリアムズは、原作のほうが文章で説明されるがゆえにそのキャラクターがわかりやすいが、ショーン=コネリー、当たり役だ。
また、「ワトソン」をもじった助手の「アドソ」役クリスチャン=スレイターも、初々しくすばらしい。
ジャン=ジャック=アノー監督の悪趣味なところも含めて、原作ともども好きな映画だ。
「薔薇の名前」の由来も、感動的ですらある。