このレビューはネタバレを含みます
爽快感バツグンのアクション映画として話題を呼んだ『マリグナント 狂暴な悪夢』…え?違う?
とにもかくにも、その「マリグナント」のほか数々のアクション映画を手がけてきたジェームズ・ワン監督最新作。
見るかどうか迷っていたんですが、前述「マリグナント」のようなスリラー映画らしからぬキレッキレの”何か”が見られるのでは…という淡い期待を胸に映画館へ。
✏️死ぬまで、守ってあげる
率直に言ってしまうと…
「マリグナント」とのようなキレッキレの”何か”は特になかったです。
それは「ホラー映画」としても「意外性のあるアクション描写」としても。
まずは「ホラー映画」としての本作。
子どもに寄り添う献身的なAIロボット「M3GAN(ミーガン)」の思考パターンや行動が徐々にエスカレートしていき…?という、本作の「肝」ともいえる設定から繰り広げられるミーガンの所業については、予告映像や本作のホームぺージで見られる「あらすじ」から想像できる「たぶんこんな感じだろうな」の域を出ていない。
ジャンプスケアは全て予測できるものであるし、これといってグロテスクな描写があるワケでもない…
全体的に中途半端な印象。
次に「意外性のあるアクション描写」。
本作でミーガンのスーツアクターを演じたのは、ニュージーランド出身、エイミー・ドナルドというまだ13歳の子役。
彼女は2019年に開催されたダンスワールドカップにニュージーランド代表選手として出場し、同国初の銀&銅メダルを獲得するほどの身体能力の持ち主。
そんな彼女が演じる、いわゆる「ミーガンダンス」。
関節が常人の数倍あるのでは?と思うほどのクネクネとした体の動きや、ノー助走で行われる宙返り、まさに獣のごとく森を四足歩行で疾走する姿はたしかに衝撃的なシーンではあるが、人間の心の底から沸く「恐怖」を駆り立てるには些か物足りなさを感じる。
いやまあ、実際にあんな人形が目の前に急に現れたらマジで怖いだろうけど、あくまで「フィクション作品においては」という話で。
こちらの期待をいい意味で裏切るシーンもないではない。
特に最終盤、ケイディが叔母のジェマが製作したロボットを駆ってミーガンと戦うシーンはこれまた意外性たっぷりで、これぞ「ジェームズ・ワン節」。
☑️まとめ
ちょっと自分がハードルを上げすぎな部分もあったかもだが、「マリグナント」を超える衝撃は本作には感じられなかった。
余談だが、感想を書くために本作のWikipediaを閲覧していたところ、なんと「次作 M3GAN 2.0」の文字が。
もう次回作の公開決まってるの?
たしかに、ジェマが務めていた会社の社員がミーガンの極秘情報を盗み取っていたような描写があったが…
その情報を横流ししてもらった会社が、新たな「ミーガン」を作ったりして次なる騒動が巻き起こるのだろうか?
妄想は尽きない。
<作品スコア>
😂笑 い:★★★★☆
😲驚 き:★★★★★
🥲感 動:★★★☆☆
📖物 語:★★★☆☆
🏃♂️テンポ:★★★☆☆
🎬2023年鑑賞数:67(31)
※カッコ内は劇場鑑賞数