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怪談新耳袋 絶叫編 右 牛おんなのYSKのレビュー・感想・評価

2.1
バカな大学生の男女グループが偶然訪れた山中の寺で無茶苦茶したところ、牛の面に人の身体で和服を着た少女に襲われたお話

「牛」の姿をとった怪異といえば何よりもまず「件」が思い起こされますが、あちらは牛の身体に人の面と真逆の姿、調べると小川未明氏が遺した「牛女」なる短編小説が元のようですね
また姿形以外にも、件は牛から生まれ牛女は人から生まれる、件は人語を理解するなど知性が認められるが牛女はそれが認めがたいなどの違いがあり、「怪談新耳袋」の生みの親ともいえる木原浩勝氏によると完全に区別すべき存在だとか

という伝承で文字数を稼がねばならぬほどに中身は薄いです
頭が空っぽでところかまわずセックスをしようとする大学生グループが山中の寺でうっかり牛おんなを解放してしまい、しかもそれを咎めた女主人の口を塞いだ勢いで殺してしまったため土の中に埋めていたところ牛おんなに殺されてしまうただそれだけです

まあ確かに牛おんなが縦横無尽、所狭しとハリケーンミキサーを繰り出す雄姿はかっこいいかもしれませんが、残念なことに牛の面がどこからどう見ても作り物でしかないことは非常に残念です
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