おみ

To Leslie トゥ・レスリーのおみのレビュー・感想・評価

To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)
3.6
下高井戸シネマで観た時の記録を。

ラストの1番良いシーンで地震が起きてしまって少し残念(どう考えても現実に引き戻される地震は)

アカデミー賞にノミネートされた経緯が物議を醸していたけど、いやいや、てか普通にこの演技素晴らしいだろ。
宝くじをアルコールで使い果たし、今やホームレス寸前で、息子にも見放された母親をアンドレア・ライズボローがテキサス訛りの英語で熱演。

親だって脱落する。
そんな事も時代だから描きやすくなってきたのかもしれない。最近はどうしようもない親がサラッと描かれるようになった気がしません?
そして、どんなに救いようのない事をした人もやり直す権利がある。と。
どんな人にも1度くらい救いの神が訪れる。
スウィーニー演じたマーク・マロンという人、素晴らしく良い役者だと思ったんだけどやはりコメディアンもやられてる方だと。納得。

アンドレア・ライズボローの堕ちっぷりがすごい。セリフでいわなくても体育座りしてるだけで過酷さが伝わるし、身体の線が細いのもこの役にあってる。
息子にルールを決められて、自立してくれ!と言われるシーン辛い。そして追い出されるの辛い。
そして息子役、昔のトラヴォルタを彷彿とさせる容姿で、今後もっと出てきたら印象的な役者になりそう。

ちなみにアリソン・ジャネイが出てるわけで、もうその時点で間違いないし、めちゃ怖いけどおいしい役。

バーで境遇に合いすぎる歌が流れてきた時に、主人公より先にみてるこちらが涙。
そう!全体的に音楽の使い方も◎
監督はドラマ出身の方らしい、だからだと思う。

そしてオスカーにノミネートされたから日本公開したんだろうなというほどのインディー映画。劇場で観られてよかった。
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