べし酒

カンフースタントマン 龍虎武師のべし酒のレビュー・感想・評価

3.7
本土から香港への京劇の移動と映画への進出。ブルース・リーからのカンフーアクションの進化。コミカル要素織り込みのサモ・ハンとジャッキー・チェンの流れからのスタントアクションの激化。

一番激しい80年代の香港映画は結構観ていないので、身体を張ったその無茶苦茶さにもう呆れるしかないというね。

そこを通り抜けてきたスタントマン達の熱い想いの裏に勿論闇もあることは各人のインタビューで僅かに触れられるが、そこは今作ではあまりクローズアップされない。

ただ、ひと時の隆盛を経ての現代香港映画シーンの没落をなんとかしようとするのが、またそこを潜り抜けてきた人々たちであることは熱い。

ジャッキーこそ出演しないがドニーさんはいるし、身体を張った時代の当事者のサモ・ハンやスタントマン達のインタビューに映画の中の正にそのシーンを交えながらの構成は香港アクション映画史としてもさることながら、熱い思いを持って最後まで楽しく観ることが出来た。
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