コマミー

カンフースタントマン 龍虎武師のコマミーのレビュー・感想・評価

3.7
【香港映画黄金時代を支えたスタント・アクション】




ブルース・リー、ジャッキー・チェン、サモ・ハン、ユエン・ウーピン、ドニー・イェン……

"香港カンフー映画"を支えた数々の著名なアクションスター達は皆、"スタント"から始まった。そして、それ以前は、かの"京劇"から始まったと言うのは初めて知った。そしてこの京劇こそが、中国や香港の"映画界隈の起源"だと言うのだからそれだけでも衝撃で、勉強になった。

それに、カンフー映画に参加するスタントマンの多くが、"実戦主義"で、"断れなかった"のは知っていたが、やはりそのリスクは相当なもので、ジャッキーの「プロジェクトA」のあの時計台のシーンでは1人のスタントが実験台となっていたのは衝撃的だった。
ブルース・リーの死後、一度低迷期を迎えていた香港カンフー映画を盛り上げる為に皆必死だったのだなと痛感した。
そして、香港映画の為にあれだけ"サモ・ハン"が死に物狂いで頑張っていたとは知らなんだ。本作で改めて、サモ・ハンの偉大さを知る事が出来た。

これ以上は語れないが、カンフー映画を観続けた人達には是非とも観てもらいたいドキュメンタリーだ。カンフーから派生して、あの「マトリックス」や「ジョン・ウィック」、そして日本からは谷垣さんや下村勇二さんなどの逸材も誕生した。
カンフー映画の歴史を知るには良いドキュメンタリーなので、是非劇場で堪能してもらいたい。
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