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カンフースタントマン 龍虎武師のgesuのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

香港映画の栄枯盛衰と現在をスタントマンという軸を通して再考するドキュメント。
これはハードル高い。
あの時代の香港映画好きな人にだけ刺さればええんや感は嫌いではない。
黄金時代真っ只中を経験した生き字引的スターがそれぞれインタビューに答える形式で進む。これは渋いな。
ジャッキーサモハンユンピョウあたりしか見ていないがGHはなんとなく分かる。がショウブラ作品はほぼ見てないのでわからん。
ジャッキーの時計台の落下がスタントのカットもあったというのは初耳。
サモハン監督のスタントの要求がやばくてみんなやりたがらないのはちょいちょい入る当時の映像で十分伝わる。
大体7Fの高さから飛び降りるのにダンボールいっぱい下に敷いたとかパッドを使ったら同業者に笑われるからつけないとかもうめちゃくちゃよ。
そらみんな怪我するし後遺症も残るわ。
ドニキのアイアンモンキーでもスタントダブルが大活躍してたんだな
京劇ではないカンフーアクションを表現する方法として、当時の技術では無茶なことをやらざるを得なかったのは容易に想像できる。
あのエンディングのNGシーン集も楽しみの一つだったしね。
ここに出てる人たちは幸運な生き残りで、さらに多くの時代の犠牲者がいるのだなと思ってしまう。
しかし時代は変わり香港映画は衰退して本土の作品に重心が移っていったのは寂しい限り。ジャッキーの今も。
若手スタントの養成も時代が違うだけでこうも扱いが変わるのか。
バブルは日本だけじゃなくどこもおかしなことになってたんやな。
おかわり君に似ている太めの彼は是非ネクストサモハンになってほしい。
マースが今も割と顔が変わってなくて映画を生業としていてなんかいいなと思ったって話。
GH跡地で少し寂しそうな笑顔で映っていたのが印象的。
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