アツ

カンフースタントマン 龍虎武師のアツのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

【スタントマンの視点で見た香港アクション映画の栄枯盛衰】
そんな一本

香港映画のアクション・スターといえば
ブルース・リー、ジャッキー・チェン
ジェット・リー、ドニー・イェン…etcetc

今作は
映画の中でそんなアクション・スターたちの
攻撃を受けて派手に吹っ飛び
時にはスターたちの危険なアクションの代役を
務めたスタントマン(龍虎武師)にフォーカス🎥

彼らへのインタビューや当時のフィルムを交え
香港アクション映画がどのように盛り上がり
ハリウッド映画に影響を与えるようになったか
そして現在どのような状況なのかを
映画を観ながら楽しく学べる作りになっている

例えば
『プロジェクトA』の時計台落下スタントは
本当に死なないかどうか
スタントマンが実験台になっていたり
本番では
ジャッキー・チェンがなかなか飛び降りれず
サモ・ハンに「早く飛べ!何百人もスタッフが待ってるんだぞ!」って
喝!入れられていたとか😅

『ワンスアポンアタイムインチャイナ』の
あの有名な、はしごバトルでは
怪我をしたジェット・リーに代わって
三人のスタントマンが吹き替えていたとか😳

別の作品では
ビルの7階が大爆発
その爆風で吹っ飛びながら命綱なしで
下に敷いてあるただの段ボール📦に落下とか😱

求められるアクションはどんどん過激になり
それを臆することなく生身でこなす
彼らの活躍があったからこそ
香港アクション映画が
成立していたということがよくわかる

コンプライアンスなんて関係ないとされていた時代背景だからこそ撮れた映像なんだろうけど
改めて観るとすごい角度で回転しながら落ちて
首が変なほうに曲がっていたりとか
ホントに肝が冷える😨

現在ではCG技術の発展とともに
スタントマンたちの仕事も激減

彼らの多くが
最終学歴が小学校卒という人が多く
世間のことも金銭のことも全くわからず
宵越しの銭は持たねぇ的な発想で
お給金の全てを酒、タバコ、ギャンブルに使い
そのせいで年をとっても貯金がなく
食べていくのもやっと…な感じらしい

「もっと勉強しておけばよかった」と
苦笑いしながら話す顔が印象的だった

そんなベテランスタントマンたちは
香港アクション映画の火を絶やさぬため
今は若手の教育に力を注いでいるそう

彼らの顔は人生に後悔なんてしておらず
自分のしてきた仕事に誇りを持っているのが
スクリーンから伝わってくる

僕がまだ子供だった時
香港アクション観終わったら必ず部屋の中で
アチョー👊👊👊ってやって
少し自分が強くなった感じがしていたのは
アクションスターの魅力だけでなく
こんなに多くの龍や虎が頑張っていたおかげ

今度アクション映画観る時は
スタントマンにもめちゃ注目して
観ることにする😆👍👍👍
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