生身の人間が跳ぶ、そして落ちる！宙を飛んでるというよりも、スタートがもう高過ぎてほぼ自由落下だ！本当に命懸け！
スタントする事に体と命をかけた男たち(少ないけど女性もいる)の栄枯盛衰を捉えたドキュメンタリー。終わり方はなんだか切ない…
京劇の流れを受け継ぎながら、実践的なブルース・リーを通じて、独自の発展を遂げた香港スタント。映画なんだからもっとカット繋げよ！とは思うんだけど、生身の人間が回転しながら落ちていく映像は確かに血の気が引くようなリアルさがあるな…生ける伝説サモ・ハン・キンポーを始めとして、香港スタントマンはチームを組んでいたらしいので、彼らの生き方はどことなく武侠ものような感じを受ける。でもいくらサモ・ハンが面倒見てくれるからといって、命綱無しにビルから段ボールに落ちていくのは無理があるだろ…
全盛期はハリウッドを凌駕するような大量のアクション映画が取られていたんだけど、今はこじんまりとしてて寂しい限り…スタントマンの成り手も中国と比べるとほとんどいないとか…徐々に中国に資本や人材を吸われていく感じが大都会香港の栄枯盛衰を映していて寂しい…
あとジャッキー・チェンは中国寄り思想なので今作では取り扱いは少な目。まぁサモ・ハンの地元のレジェンド感と比べると仕方がないかな。
今では絶対に出来ない異常なスタントが詰まりに詰まった、熱に満ちた一時代を味わえる一作。今は寂しい感じだけど、香港の全てのスタントマンに幸あれ！
