BAC

イヴの総てのBACのレビュー・感想・評価

イヴの総て(1950年製作の映画)
4.5
・スターになろうとする野心を実現させるための計算高さの行動で動くイヴ。特に自覚的なその計算高さやずる賢さが露わになる後半は悪女物として面白く観れた。無自覚でやってたらコワイ映画になっていたと思う。現在に作られてたらそっちの方になったかな。

・イヴに気を許し取り込まれてしまった4人の右往左往が面白い。中でも大女優マーゴを演じるベティ・デイビス。尊大で自己中に振舞う一方、恋人を取られるじゃないかと嫉妬したり、意地悪顔が小娘に見えたりと見応えある。マーゴはイヴとは違って人間味豊かな感じ。

・マーゴの年下の恋人ビル。調子に乗ってきたイヴに言い寄られても拒絶したり、劇の批評でマーゴが悪く書かれると、ケンカして会ってなかったのにマーゴの元に駆けつけ抱きとめるとか(それで泣き出してしまうマーゴなど良い場面である)男ならこうありたいと思わせる恋人の鏡である。

・イヴと似た者同士の批評家。まー精神的サディスティックなこと。最後に出てくるフィービーと合わせて、似た者同士が引かれ合うんだな。

・本能的に(?)イヴに反感を抱くマーゴのお手伝いさん。ちょい役だけど面白いアクセント。嫌いになるのは理屈じゃないんです!
BAC

BAC