ポンコツ娘萌え萌え同盟

さあやとこはるのポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

さあやとこはる(2022年製作の映画)
3.2
さあや先生もオタク君も最後の方の活き活きとした姿は寧ろ私には眩しすぎた。漫画の幻想と現実と性愛と。

元カノをモデルに同人百合漫画を描くさあや先生と、元カノのこはるとの再会。しかしその内にあるのは、果たして失われた青春の再開か。
百合漫画では最早切り離せないシークエンスである水族館の登場から、途中の廃墟同然のこはるの家と二人だけの世界。
ホテルでスク水百合えっち。(スク水百合えっちとかゆう●ん先生の百合えっち同人みたいなことするじゃん…)
ある、さあやとこはるのは百合えっちの場面のマリンブルーの照明はまるで身体が水のようだ。交互に手マンで混じり合う嬌声。
また、所々至る所で漫画のワンシーンを入れるカットから、果てには何気に珍しい?漫画の風景と三次元の融合した演出。
現実と幻想を映した世界で、何が正しくて何が悪いのか。だがその正解性を語り得うることのない世界から見出すのは、自分の信じ歩む道に行き自分らしくあることにある。ダメ人間の自分にとっては眩しいくらいだった。

一方でそれとは別に絵に描いたようなSNSにいそうな百合オタクの発言するオタクくんのダンゴムシ先生。
彼は少し昔の自分を見るような感覚があり刺された感じがした。
百合作品に出現する男性の立ち位置も様々ではあるけど、彼はネットで独り歩きする百合男子の像の一種、幻想でありながら現実にいそうなキャラクター像。
だが男性性と百合オタクを併せ持つ彼が見出したものを見て、自分は彼にはなれないが腑に落ちた。