ジョー

零落のジョーのレビュー・感想・評価

零落(2023年製作の映画)
2.5
「売れりゃ正義ですから」
 劇中の言葉が重く響く。
 漫画もひとつのビジネス。
 それに疲れた売れっ子だった漫画家の苦悩。
 漫画が描けなくなって、家の中はひっちゃかめっちゃか。妻とも別居。風俗通いの日々。
 売れりゃいいのかよ、とほざきながら、売れた時代に呪縛される彼。
 苦悩の日々であろうとも、性欲だけ全開の男の哀しい性。
 斎藤工がこの役にぴったり。
 風俗嬢役の趣里の存在感も凄い。
 このふたりの幻想美だけが、全体に流れる暗いトーンを完全に席巻している。
ジョー

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