『ミッドナイトスワン』以降は全くハマれていない内田英治監督の新作。
『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』も『サイレント・ラブ』も…だったので次こそはマッチングするはず。
マッチングアプリを使った結果、主人公が様々な事件に巻き込まれていくというお決まりの流れ。
実にオーソドックスな物語だけど、一味違うのは突き抜けたまとまりのなさ。
この言い方はどうかと思うが、簡潔に記すと“めちゃくちゃ”
サスペンス／スリラー系は「犯人はあいつだ！いや、こいつだ！！」のように想像を働かせ推理ゲームを楽しむのが常、しかし本作はセオリーを完全に無視。
ある意味でよくこんなの作ったな…と尊敬したくもなる。
そのため、評価がとても難しい。
このバグ加減を愉しめるならありだとおもうし、そうでなければ最低評価にもなりうる。
なんなら、ジャンル的にはホラーが最も近い。
ただ、賛否分かれそうな設定はともかくとして、二人の役者の気概は凄まじかった。
物語の中枢と密接に関わるため詳細には触れられないけど、ボクはその狂い方を眺め、笑みが溢れた。
「ここまでやってくれたらもうなんでもいいや！」そう思えてしまうほどに壮絶。
なので、一応劇場鑑賞した価値はあったかな。
ちなみに土屋太鳳は今回も無難です。
ヒトの感情って本当に複雑で怖いもの。
何が人を狂わせ、いつどこで恨まれてるかもわからない。
マッチングアプリを使ったことも使う気もなかったけど、このまま使わないようにしようと思いました。
まぁここだけの話し、作品の本筋とマッチングアプリに関連性はないですが…
