ミノジ

エルマーのぼうけんのミノジのレビュー・感想・評価

エルマーのぼうけん(2022年製作の映画)
4.0
Netflix配信にて視聴。
ルース・スタイルス・ガネットによる1948年の児童文学をアイルランドのカートゥーン・サルーンスタジオが長編アニメーションにした作品。
原作をうろ覚えなんだけれど、かなりアレンジはされてると思う。キャラクターデザインなどは、原作の挿絵の印象が強かったけど、カートゥーン・サルーンスタジオのデザインもとても良い。かわいらしいのだけど、生きているものの悲しみ、切なさがある。ストーリーは現代にも重なるように鋭さも増していたのではないだろうか(原作をわすれている)
原作は(日本語訳は)わりと明るいテイストだったと思うのだけど、世界大戦後だったわけだし、今の状況もよく一次世界大戦前と比較されている(イノベーションが起きてグローバル化が進み、それにより格差が広がっている)ので、エルマーやお母さんの痛みが広く響くんだろうなと思う。
構成もわかりやすくセリフも効果的で、こどもと大人、どちらも視野に入れていてスマートな脚本だと感じた。
あと音楽良かった~。繰り返しのメロディと、それが盛り上がるクライマックスのシーン。
生きることは大変。簡単じゃない。こんな不安定な世の中では誰だって未来が怖い。怖いことを怖いねって伝え合うことってすごく難しいけれど、この世界に共に生きるなら、それから始めるべきなのかなと思ったりもした。
すごく良い映画だったー!
ミノジ

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