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クリード 過去の逆襲のがらがらのレビュー・感想・評価

クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)
3.5
シリーズ3作目。初めてロッキーが登場しない作品。全てを手に入れたアドニスが過去の因縁苦しむ。

『ロッキー』を脚本・監督していたスタローンのように、今回は主演のマイケル・B・ジョーダンが自ら監督。劇中でロッキーからボクシングを継承したように、現実でもスタローンから継承しているようで熱い。

マイケル・B・ジョーダンの筋肉は相変わらずカッコよすぎるし、デイミアン役のジョナサン・メイヤーズもバキバキに肉体仕上げてきてめちゃくちゃ強そうに見えるのが良かった。それにデイミアンの切っても切れない地元の悪友感、妙な緊張感のある会話シーンとか、ジョナサン・メイヤーズは演技も凄い。

生まれた環境もボクシングの才能も大きくは違わないのに、少しの選択の違いで決定的に人生が変わってしまった2人というテーマも面白い。ちょっと雰囲気は映画『ウォーリアー』を彷彿とさせる。

ロッキーが登場しないことを除けば面白くなる要素しかなくて、予告見て気分ぶち上がってたのに、なんだかパッとしないまま終わってしまった。

せっかく試合シーンはIMAXカメラで迫力満点で、日本のアニメを参考にしたと明言している演出も面白いのに、試合までの盛り上げ方が下手なせいでどうも熱くなれない。

デイミアンの試合シーンをダイジェストでいいからもっと見せて、ノリに乗って手がつけられなくなってるライバル感を出して欲しかった。アドニス復帰に繋がる前振りが弱いから、これアドニスが戦う必要ある?って思っちゃったし、復帰シーンもあっさりし過ぎ。

「ダーティーで憎たらしい敵を倒してハッピーエンド」みたいな単純な作品にできないのは分かるけど、前作のような熱い映画に振り切るか、それこそ『ウォーリアー』並にウェットな展開ににするのかどちらかに振り切って欲しかった。
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