このレビューはネタバレを含みます
2023新作#36
大好きなロッキーサーガの新作、しかもスポーツ作品で初のIMAXカメラの導入なのでとても楽しみにしていました❗
オープニングからその威力が発揮され、アドニスのなんと引退試合がスクリーンの大きさもあってとても迫力あるシーンを見せてくれました。
その後、試合を組むマッチメーカー?として、娘のアマーラちゃんの父親としての生活と今回の敵となるデイムとの過去が明かされる展開までは良かったのです。
しかし、鑑賞前の嫌な予感が的中。
ロッキーは?ロッキーどこ?ロッキー死んじゃったの?ロッキーに何があったの?
と、ロッキーの「ロ」の字も出て来ない。
クリードシリーズの良さはアドニスとロッキーの師弟の関係。ボクシングを人生と同じ様に語るロッキーの存在。ロッキー自身の話も描かれているのが、ロッキーサーガたる所以だと思います。
本作にはまるでロッキーが存在していない様に見えます。
トレーニングシーンや、ピンチの時にロッキーの声が聞けるのでは?と願いながら見ていたのですが…
本当に残念。プロデューサーの名前にスタローンの名前があったので、意図的にロッキーの存在を消したのと思ってしまいます。
劇中の音楽もあまり響かないなぁとエンドクレジットで、前作までのルドヴィグ・ゴランソンでは無い事に気付きました。ビル・コンティーをリスペクトとした楽曲にロッキーのテーマを織り混ぜる、ルドヴィグの素晴らしい曲も聴けない。一瞬だけ、Going The Distanceが聴けます。
前作の敵、ドラゴの息子ビクターも出て来ます。でも、お父さんは?イワンはどこ?
フィナーレのデイムとの試合も、オープニングの試合に比べれば物足りない。もっと窮地に立たせてから逆転にして欲しかったです。3ランウンドからアドニスとデイムの二人だけしかいない、何か幻想的なシーンに。その後あっという間に最終ラウンドと何を伝えたいのかが不明。
と、とても残念な恐らく完結編。いや完結編はクリード②でしょう。まさかあのアニメの実写化は無いよね?
少年時代のアドニスの部屋にNARUTOが飾られていて、アニメファンなのは分かるけど。B・ジョーダン。
それと、ジョナサン・メジャーズの表情の作り方の良さを含め、演技が良かった。なのでカーンは彼に続けて欲しい‼️