オッポロゲンガー

忌怪島/きかいじまのオッポロゲンガーのネタバレレビュー・内容・結末

忌怪島/きかいじま(2023年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

ホラー映画は満足度が採点に直結するのでわたしの中では低めですが、最近のJホラーの体たらくっぷりの中ではかなり良かった作品です。
鳥居に磔られた女、と言う今日日大分攻めたフライヤーでわくわくしてたら、主演西畑大吾で期待値が下がり、試写での評判が良くまた期待が上がり「ホラー苦手でも大丈夫」というレビューにまた期待が下がり、中体連の振休で中学生がいっぱいの劇場でげんなりしながら見てきました。

昨今のおもしろおかしいJホラーから頭1つ抜けている作品だと思います。
兼ねてから、映像とこちら、夢と現実、彼岸と此岸、という関係性が存在しているので、バーチャル世界と現実世界を行き来する怨霊は問題なく受け入れられたし、科学と反対に位置する祟りは、それはもう現代では目を背けたくなるような忌々しさ!
PG-12ですが、忌女の受けた仕打ちをどう説明しろと言うのよ。って言う位酷い!
とは言え(あそこまで酷い仕打ちを受けたのは稀なのかも知れないけど)少なくない出来事なのかもしれないと思うと、忌避するのも違うのかな。と。
役者の凄みと、島の忌まわしき過去、というテーマと言うのを加味しても、しげさんのターンになってからが凄かった。
バーチャルと行き来できるっていうのはトリガー程度に済ませて、こっちメインで2時間ずっと息の詰まる厭な気持ちにさせてくれよと思った。若者のターンもっと少なくていいわ。
あとジェンダー配慮なのか知らんが男二人殺したことによって、西畑with女3人になって、なんか、バランス笑 平岡を殺すな。バランサーだっただろどう考えても
誰かに感情移入するつもりは無かったけど、ずっとどこに肝を据えて見ていいかわからず、入り込めなかったな。
昨今のJホラーの中では、良かったけど、もっと容赦ないホラーが見たい。
鳥居に磔して海に放置する描写ができるならもっとやれるだろ。

ホラー映画はミソジニーの巣窟なんて最近言われてるけど、事実女が虐げられその恨み云々っていうのは、遥か昔からの事実で、そういう表現で批判されるべきは「虐げてきた側」なので、そういう表現自体を批判するのは間違いだと思ってます。
とは言え、なんで辛い思いをして怨霊になった忌女をまた鳥居に括りつけて封印しようとした?酷すぎる。
せめてちょっとでも救おうとする描写が欲しかった。それでダメだったから封印するしかないね。って流れにしないと、酷過ぎるよ

あと、なんで最近のホラーはアイドルを使う?若手俳優ならもっといただろう。
西畑への不安は裏切られる事はなく、まあ見れなくはない、程度の感想。顔が赤ん坊なんだもん。西畑が悪いわけじゃないけど、西畑は合わない。化学反応も起きなかった。出兵して帰ってこられなかった弟約 役が至高だよ西畑は。

和田光沙が最高だった。もう最高