鹿

忌怪島/きかいじまの鹿のネタバレレビュー・内容・結末

忌怪島/きかいじま(2023年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

呪いは確かに存在する。
鹿が看護師である世界線……
病気の症状によっては、口から食べたり飲んだりできない患者がいて、鼻から胃までチューブを入れて水や流動食を流しこむ。そのチューブを定期的に入れ換えるのだが、患者A(高齢女性)さんは何をしても非常に抵抗が強く、殴る、蹴る、顔をぶんぶん振る、などするので、1人ではとてもできない。交換の手順は、入っているチューブから人体に無害な染料(インジコ)で青色をつけた水を100cc胃に流しこむ。新しいチューブを入れて注射器のようなもので吸い上げ、青い液体が出て来たら、ちゃんと胃に入った、という理屈だ。しかしなぜか絶対胃に入っているはずなのに、引けてこないことがあって、その場合はレントゲンで確認しなければならず、けっこうめんどくさい。インジコで色をつけた水は透明な青色で非常に美しい。「ムダに美しくて腹立つわ~」と、ブツブツいいながら、もう1人の看護師にAさんの顔を押さえてもらってチューブを入れ換えた。……青色の液体が引けてこない。まぁでも他の条件は満たしているので鹿はテープでチューブを鼻に固定しはじめた。その最中にもう1人の看護師がまた胃の内容物を引くと、今度は青色の液体が引けてきた。鹿がそちらに注意を向けた一瞬の隙にAさんは鹿の中指に噛みついた。とっさに手を引いてしまい、1.5㎝くらいの裂傷ができた。「大丈夫ですか!?」と、もう1人の看護師。けっこう痛い。「けっこう痛いな。ちょっと洗い流してくる」と流水で洗っている最中に気分が悪くなり、冷や汗が出てきて、耳が聞こえずらくなった。そのへんにいた看護師に助けを求める。血圧を測られ、「血圧60、ショックバイタルです!」ショックバイタル~!?あれよあれよといううちに、空いてるベッドに寝かされた。どうやら迷走神経反射を起こしたようで、大したことはなかったが、これが何の話かというと、インジコの悪口を言ったせいでインジコに呪われた、という話だ。ほんの数日前の出来事である。
呪いは確かに存在する。
鹿

鹿