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二十歳の息子のHOのレビュー・感想・評価

二十歳の息子(2022年製作の映画)
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監督が舞台挨拶で、勇気氏の「大好きなんだよね」という素朴な言葉に対して忠告した旨話していた
「僕は『それは誤解を招きますよ』と言ったんです。(勇気氏がゲイだから)何か後ろめたい『大好き』と取られかねないと。そしたら網谷さんが『そう取る人はそもそも私をそう見ている人だから関係ない』と言ったので。で、子供がいる編集マンに見せたら『僕も子供に対して同じことを思う。これ以上もこれ以下の思いも抱けないんじゃないか』と。僕は子供がいないから…」

これめっちゃ怖くないですか?わたしは子供がいないけど、そんな誤解をされるだろうという恐れをかけらも抱かなくて、ああいい言葉だなあって思った
でもそういう恐れを「抱く」ってことは、しかもゲイ当事者に「言っちゃう」ってことは、あなたも「そっち側」なんじゃないの?って思っちゃった
だって異性愛者の母親が息子に対して同じこと言ったら「誤解を招きますよ」だなんて言う?子供がいるとかいないとかの問題じゃなくない?

わたしが人の悪意に対してナイーブすぎるだけかな?物事の表面しか見てないのかな?監督と勇気氏の間には画面では語り尽くせないリレーションシップがあるんでしょうけど、でもトークショー見てた人に当事者がいたらどう思うとか想像つかないのかな?
この監督のことちょっと信用できなくなっちゃったよ 本当に怖いんだけど

ワークショップの場面で女性が「私の息子が『そう』だったら受け入れられないかもっていうかネガティブな思いが私の中にあって……」って馬鹿正直に勇気氏に打ち明けるところもキツかった
正直に言えばいいってもんじゃねえだろクソが 私はあなたの属性を差別していますってよ そんなのになんで丁寧に応対しなくちゃいけないの?泣きそう
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