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二十歳の息子のsnufのレビュー・感想・評価

二十歳の息子(2022年製作の映画)
3.8
観る前きっとこの映画はゲイカップルなのか親子になるのかよく分からないけどゲイの男性が新しい家族の形を築く先駆的なストーリーなのかと思っていたがなんかだいぶ違った。
ゲイの男性網谷さんは児童養護施設を退所する児童の支援等をするNPO法人のリーダーでその仕事をする中で後に養子縁組する子渉くんとの関わりが始まったらしい。
養子縁組に至った経過や動機は映画でも舞台挨拶でもざっくりした答えしか返ってこず観客がそういうことなんだと納得できる話しはされなかった。
確かにこうだからこうなったと話しできるものではないのかもしれない。
この映画はドキュメンタリー映画としてうまくまとめられた映画なのかと尋ねられたら全然そんなことはなくて
むしろ観ている人をしっくりさせないことでいろいろと想像せずにはいられなくさせられる映画な気がする。
この映画はハートウォーミングないい話ではないし出てくる人は皆いい人に感じない。
観れば観るほど何で?や分からないが増える映画だった。
一番好きなシーンは網谷さんが仕事仲間と議論しているところ。
この人はどうしてこう考えるんだろう、今までどんなことに傷つき生きてきたのだろうと考えてしまう。
一番不思議なのは渉くんがドキュメンタリー映画の出演を受けたこと。彼が目指している仕事にプラスになると思ったのかもしれないけど
僕が彼なら受けたくないと思う。
あと彼の彼女のキャラクターが興味深かった。
彼女が泣いてしまうシーン。彼は事前に何を話すか撮影側に話していたのだろうか。
こんな感じでいろんなシーンが本当に謎、謎、謎。
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