『幸せなひとりぼっち』のリメイクということで、スウェーデン版を当時観ていたのですが、実際ストーリーはほぼ変更はなく、洗練された演出とトム・ハンクスの円熟した演技によるアップグレードという印象でした。それでも原作自体が素晴らしいので、間違いなく感動できる作品です。
自殺しようとするシーンも、準備にオットーの几帳面さを滲ませて笑えるものにしていて、重くなりすぎず観やすいものになってました。死のうとする状況に応じて亡き妻を思い出す演出がすごく良いです。特に、ガス自殺するところから、記者の蒸気が広がる駅の記憶に移行するシーンなんか、ぐっときました。
周囲の人との触れ合いで人生に色を取り戻していくストレートな物語ですが、それゆえ頭を捻らずとも純粋に感動できる気持ちの良い映画だな、と感じました。