田面

オットーという男の田面のネタバレレビュー・内容・結末

オットーという男(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

いつも仏頂面のオットーは規則と規律を重んじていて、自他ともに厳しくあたっているが、彼の家の向いに引っ越してきた家族との触れ合いによって少しずつ変わっていく。

元はスウェーデン映画のリメイクとはいえ、アメリカ人ってこういう話好きなのですか?
近年でも「ヴィンセントが教えてくれたこと」や「グラントリノ」がありましたよね。

内容は本当にありふれた感じ。
いつも機嫌が悪い男もマリソルの娘達には優しい。「泣く子と地頭には勝てぬ」はアメリカでも通用するんだね。

オットーが大きく変わったきっかけはマルコムとの出会い。
彼はトランスジェンダーという設定で正直「またか」という印象しか無かった。しかし後々明かされる妻ソーニャの過去。彼女は車いすの生活を余儀なくされ、マイノリティが如何に住み難い世の中である事を思い知らされてきたオットーはマルコムに強く感情移入する。この辺りに繋げるのは巧いですね。

ラストでの不動産会社に仕返しをするくだりは蛇足、もしくはあっけなさすぎてイマイチ。

劇中で隣人のルーベンと愛車自慢をしているシーンは、やっぱりアメリカ人にとって自国メーカーの車は別格なんだなと思った。ルーベンが息子の影響でトヨタに乗り換えた時に憤慨したり、マルコムがフォルクスワーゲンに乗りたいと言ったシーンは思わず吹き出してしまった。
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