『オットーという男』(2022)
原題:A Man Called Otto
監督:マーク・フォースター
オリジナルは未鑑賞。
トム・ハンクスの存在感、ストーリー展開、脇役キャストたちの演技、全てにおいて安定感抜群の作品。
もちろん感情移入もたっぷりできるし、隣人たちと協力して敵を倒すところはカタルシスも感じられる。
ただ、作り方も展開も予想の範囲を超えてこないからか、心に強く残るものはなかった。
過去パートに登場する若き日のオットー。トム・ハンクスの息子が演じているのだけれど、これがとんでもないミスキャストに感じた。
父親と似ているわけでもないので、彼が歳を重ねてトム・ハンクスになる未来は想像できないし、なによりあの晩年の厳格さが息子の演技からは微塵も感じられなかった。
息子をごり押しするのであれば、それ相応のクオリティがほしい。
『町内イチの嫌われ者』というキャッチコピーがつけられているけれど、オットーが嫌われているようには全く思えなかった。